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東戸塚田園眼科クリニック
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田園通信

2024年01月07日 [眼科 東戸塚]

日本で増えています!〜国内失明率第4位・加齢黄斑変性〜【症状・種類・原因編】

東戸塚田園眼科クリニックです。

加齢黄斑変性という病気をご存じでしょうか?
欧米では失明率第1位となっている病気ですが、
日本でも、食生活の欧米化や高齢化社会になり、急増している病気になります。

この病気にかかると、見たいところが見えなくなるため、スマホや人の顔を見るなど、当たり前にしてきたことが難しくなります。
ネットやデジタル化の進む昨今においては、ますます生活に支障をきたす病気です。

本日は、加齢黄斑変性の症状と種類、原因について、ご説明させていただきます。
また加齢黄斑変性は、生活を改善することによる予防が大切になります。
この記事が、加齢黄斑変性という病気についてを知り、それを予防するきっかけになれば幸いです。

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〜加齢黄斑変性とは?〜
加齢黄斑変性の「黄斑」とは、網膜の中心部であり一番よく見える場所、言い換えると視力を担当している重要な場所です。
この黄斑に、加齢とともに障害が生じ、視界の中心がぼやけたり、歪んだりする病気を加齢黄斑変性と呼びます。
欧米では成人の失明原因の第1位となっており、珍しくない病気です。
日本では比較的少ないと考えられていましたが、
高齢化と生活の欧米化により、近年著しく増加しており、現在は日本人の失明原因の第4位にまでなりました。

〜加齢黄斑変性の症状〜
代表的な初期症状に、視界の中心のゆがみが挙げられます。
まっすぐな線が波打つようにゆがみます。そして、見たいところが、ぼやけて見えます。
その後進行すると、視野中心部が暗く、見えなくなります(中心暗点)。
そして、それでも放置していると、最終的には失明に至ることがあります。

加齢黄斑変性 加齢黄斑変性の症状
画像引用元:日本眼科学会

〜加齢黄斑変性の種類〜
加齢黄斑変性には、徐々に進む「萎縮型」と、
急に悪化する「滲出型(しんしゅつがた)」の2種類がありますが、どちらも進むと視界の中心が見えなくなります。

・萎縮型:「萎縮型」は、黄斑の組織が加齢とともに萎縮する病気です。
症状はゆっくりと進行し、急激に視力が低下することはありません。
・滲出型:「滲出型」は、網膜のすぐ下に新しい血管(脈絡膜新生血管)ができて、この血管が黄斑にダメージを与えます。
新生血管は、正常の網膜にはない血管で、非常にもろく、血液成分が漏れ出て、
網膜が腫れたり、網膜の下に溜まったりします。
こうなると、ものがゆがんで見えたり、ぼやけます。
放置すると、黄斑部の網膜が徐々に変性して機能が低下します。
時に、新生血管が破綻して出血を起こすことがあり、急激に見えなくなります。

〜加齢黄斑変性はなぜ起きるのか?〜
我々がものを見ているとき、常に黄斑に光が集まっています。
つまり、黄斑は酸化ストレスと呼ばれる障害を引き起こしやすい宿命にあります。
そのため、黄斑を酸化ストレスから守るための高度な防御システムが発達しています。
ところが、加齢や喫煙などの生活習慣により、
酸化ストレスから黄斑を守る機能が低下していくと、黄斑に異常が生じます。

〜加齢黄斑変性を引き起こす危険因子〜
・加齢:最大の危険因子です。
加齢に伴い、黄斑部の老廃物を処理する能力が低下し、
老廃物が沈着することで、組織に異常が発生すると言われています。
・遺伝:遺伝的に加齢黄斑変性になりやすい体質があることがわかっています。
CFH、ARMS2、HTRA1といった遺伝子は、
加齢黄斑変性発症と関連があることがわかっています。
・喫煙:喫煙は、生活習慣の中では、もっとも強い危険因子です。
・その他の生活習慣:喫煙以外にも、食生活の欧米化、過剰な日光暴露、肥満、高血圧、心血管病なども、加齢黄斑変性の発症に影響すると言われています。

このように、加齢黄斑変性は加齢のみならず、生活習慣が大きく影響します。
では、病気にかかってしまったらどのように治療をしていくのか、
また、予防をするためにはどのような方法があるのか、
次回の田園通信では、治療と予防についてご説明させていただきます。

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