小児眼科
子どもの目の病気
子どもの目の病気は見つけにくい
乳児期の目の異常
乳児によく見られるものに先天性鼻涙管閉塞があります。
先天性鼻涙管閉塞
涙が涙点(目頭にある涙の排出口)から鼻の奥へ流れていく通りを鼻涙管といいます。この病気では鼻涙管が詰まっているために涙がこぼれやすい状態になっており、多くは抗生物質の点眼や鼻の付け根部分のマッサージで改善します。生後2〜3ヵ月に満たない赤ちゃんの涙や目やにが多いようならば眼科受診をお勧めします。幼児期の目の異常
1〜3才頃の子どもは、目に異常があってもそれを言葉にすることができません。
1.テレビを極端に近くで見る 2.光をまぶしがる 3.目つきがおかしい 4.目を細める |
上記の様な仕草をしていたら眼科を受診しましょう。個人差がありますが、3才になると視力検査ができるようになります。遠視、近視、乱視が原因となって、正常な視力の発達が妨げられることがありますから、健診で精密検査が必要といわれたら必ず眼科を受診しましょう。
斜視と弱視
斜視
物を見る時には、両方の目が見ようとする物の方向に向いています。これがうまくできず左右の目の視線が一致しないことをいいます。原因には、強い遠視、両眼視機能の異常、病気やけがなどのよる片眼の視力不良などがあります。
物を見る時には、両方の目が見ようとする物の方向に向いています。これがうまくできず左右の目の視線が一致しないことをいいます。原因には、強い遠視、両眼視機能の異常、病気やけがなどのよる片眼の視力不良などがあります。
弱視
生後から6才頃までの目の機能が急速に発達する期間に何らかの原因で正しく見ることができないために、視力の発達が抑えられてしまうことをいいます。原因には、斜視、遠視、近視、乱視、不同視(左右の目の度数が極端に異なること)などがあります。弱視は発見が早ければ回復することも多く、反対に発見が遅くなるほど回復が困難になります。
生後から6才頃までの目の機能が急速に発達する期間に何らかの原因で正しく見ることができないために、視力の発達が抑えられてしまうことをいいます。原因には、斜視、遠視、近視、乱視、不同視(左右の目の度数が極端に異なること)などがあります。弱視は発見が早ければ回復することも多く、反対に発見が遅くなるほど回復が困難になります。
斜視や弱視が幼児期に気づかれずに学童期に見つかることもあり、注意が必要です。 |
逆さまつげ
逆さまつげとは、まつげが内向きに生えて眼球にあたっている状態です。涙の量が多い・光がまぶしいなどの症状がある場合は、逆さまつげの可能性があります。成長と共に自然とまつげが外側に向くようになるので様子を見るのが一般的ですが、治療が必要な場合もあります。学童期の目の異常
学童期に入ると視力の発達は落ち着いてきますが、この頃から近視が現れ始めます。
子どもの眼鏡作製(検眼)
子どもの場合はピントを合わせる調節力が強いため、当院では、眼鏡作製の前に調節力を麻痺させた状態での正確な目の度数を調べる散瞳検査を行っています。その上でより精度の高い眼鏡処方に取り組んでいます。
春季カタル
春季カタルは重度のアレルギー性結膜炎です。小学生くらいの男子がかかりやすい病気で、アトピー性皮膚炎を併発しているケースが多くみられます。 症状は悪化と軽快を繰り返し、特に春先などの季節の変わり目に悪化しますが、15歳ごろまでに軽快することが多いです。激しいかゆみ、粘り気の強い目やに、まぶたの裏側の結膜にできた隆起(石垣状乳頭)による目のゴロゴロ、角膜(黒目)の周りの球結膜(白目)の部分が腫れて充血するなどの症状が特徴です。治療はステロイドの点眼薬で症状をコントロールしますが、不十分な治療で視力回復が難しくなってしまうことがあるのでしっかり治療を続けることが大切です。目のケガ
異物が入ったときは
・砂などの異物が入った時は、まずは目をこすらずに水道水で洗眼します。異物がまぶたの裏に入り込んでしまった場合や角膜にすり傷を残すこともあるので、すぐに眼科を受診してください。 ・消石灰や生コンクリートなどのアルカリ性の異物が入った時は、十分に洗眼しないとどんどん目の中に侵入してしまうため、要注意です。洗眼後、すぐに眼科を受診してください。 |
受診の際はなるべく負傷時の状況を確認しておき医師に伝えてください。
また異物が薬品であれば容器ごと、ガラスや鉛筆などの器物であれば壊れた破片も集めて持参してください。
破片が足りなければ、目の奥に入ったままになっていることも考えられるからです。
また異物が薬品であれば容器ごと、ガラスや鉛筆などの器物であれば壊れた破片も集めて持参してください。
破片が足りなければ、目の奥に入ったままになっていることも考えられるからです。
眼球打撲
スポーツ、けんか、転倒などでみられ、目に様々な病変を引き起こします。ボールが目を直撃すると角膜びらんや混濁を起こし、外力が強ければ虹彩、水晶体、網膜にまで病変が及びます。特に外傷性の網膜裂孔・網膜剥離は、治療が遅れると視力障害を残すことが多く注意が必要です。目を打撲して充血やまぶたの腫れもなく見え方にも異常がないような場合でも、目の奥には打撲による異常が起きていることがあります。
目を打撲したときは、一見異常がないようでも必ず眼科を受診してください。