田園通信
2023年11月20日 [眼科 東戸塚]
コンタクトレンズのよくあるトラブル【後編】
東戸塚田園眼科クリニックです。
前回の田園通信では、毎日変える1Dayタイプと、
2週間または1ヵ月で変える2Weekタイプおよび1Monthタイプでは、
角膜感染症のリスクに大きな違いがあることをお伝えしました。
今回は、2Weekタイプと1Monthタイプは、
なぜ感染リスクが高いかについて、ご説明させていただきます。
誰でも起こりうるトラブルなので、ぜひ知っていただきたいと思います。
ソフトコンタクトレンズは、黒目(角膜)より大きいレンズで、
酸素や栄養を含んだ涙液が角膜へ届きにくく、
そのためレンズには目に見えない小さな孔が開いていて、
この孔に細菌や汚れが溜まっていくことを説明しました。
※前回の記事をご覧になる方はこちら
2Weekタイプと1Monthタイプは、ケアが不十分だと、この細菌が取り切れずに残ってしまい、蓄積していきます。
さらに悪いことに、細菌は37度、つまり人の体温で繁殖しやすくなるため、
ソフトコンタクトレンズに残った細菌は、どんどん増えてしまいます。
そして、角膜に感染して角膜潰瘍という重大な病気を引き起こします。
角膜潰瘍は、治療が遅れると目の中の感染症を引き起こし、
重大な視力障害が起きることがあります。
早期に抗菌点眼で治療すれば、ほとんどは治りますが、
感染した部位には濁りが一生残ります。
もっと怖いのはアカントアメーバです。
アカントアメーバは、水道水にいる身近な存在です。
アカントアメーバは細菌が大好物なので、
ソフトコンタクトレンズに細菌が溜まると、
それを食べてアカントアメーバもどんどん増えて感染します。
アカントアメーバによく効く薬はないため、
一度感染すると失明のリスクが高い恐ろしい感染症です。
しかし、目の表面は、感染から角膜を守るバリアがしっかりしていますので、
ソフトコンタクトレンズに細菌やアカントアメーバが増えただけでは感染しません。
一般に、次の2つのことが起きると、感染が起きると言われています。
@細菌が増えること
A角膜に傷があること(感染への防御機能が低下するトラブル)
「私は目に傷なんかないから大丈夫」と思われた方もいるかもしれませんが、
昨今において、目の表面に「点状表層角膜症」と呼ばれる、
乾燥による傷を角膜に持っている方が実はとても多いです。
目が乾燥する病気、すなわち「ドライアイ」は、
本来は加齢とともに起きやすくなりますが、
現在は長時間のパソコン、スマホ、ゲームが
ドライアイの大きな原因となっているケースが多く、
ライフスタイルの影響が大きく関わっています。
コンタクトレンズを希望して来院される10代の男性、女性のかたにも、
「点状表層角膜症」を見つけることが増えてきました。
学校のタブレット、スマホ、ゲームなど
何時間も画面を見つめていることが原因となっています。
また社会人のかたも、長時間PC作業を行い、
プライベートでもスマホを使用するため、
ドライアイによる「点状表層角膜症」という傷は、誰でもなり得るものになっていて、
それぞれのライフスタイルとともに、
傷が良くなったり悪くなったりしながら、常に存在しているものになっています。
これらの傷が存在していても、感染さえ起こさなければ目が悪くなることはありません。
ですが、2Week、1Monthのケアが不十分で、
レンズに細菌が溜まってしまっている人は、
先述の@とAが揃いますので、角膜感染症を起こしてしまう危険な状態です。
コンタクトレズの処方をご希望のかたや、特に2Week、1Monthをご希望のかたは、
定期的に角膜の状態をチェックしてもらうとともに、
レンズとご自身の目のケアを正しく行って、
健康なコンタクトライフを楽しんでいただきたいと思います。
コンタクトレンズ処方をご希望のかたはこちら
田園コンタクト東戸塚/レンズの種類
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2週間または1ヵ月で変える2Weekタイプおよび1Monthタイプでは、
角膜感染症のリスクに大きな違いがあることをお伝えしました。
今回は、2Weekタイプと1Monthタイプは、
なぜ感染リスクが高いかについて、ご説明させていただきます。
誰でも起こりうるトラブルなので、ぜひ知っていただきたいと思います。
ソフトコンタクトレンズは、黒目(角膜)より大きいレンズで、
酸素や栄養を含んだ涙液が角膜へ届きにくく、
そのためレンズには目に見えない小さな孔が開いていて、
この孔に細菌や汚れが溜まっていくことを説明しました。
※前回の記事をご覧になる方はこちら
2Weekタイプと1Monthタイプは、ケアが不十分だと、この細菌が取り切れずに残ってしまい、蓄積していきます。
さらに悪いことに、細菌は37度、つまり人の体温で繁殖しやすくなるため、
ソフトコンタクトレンズに残った細菌は、どんどん増えてしまいます。
そして、角膜に感染して角膜潰瘍という重大な病気を引き起こします。
角膜潰瘍は、治療が遅れると目の中の感染症を引き起こし、
重大な視力障害が起きることがあります。
早期に抗菌点眼で治療すれば、ほとんどは治りますが、
感染した部位には濁りが一生残ります。
もっと怖いのはアカントアメーバです。
アカントアメーバは、水道水にいる身近な存在です。
アカントアメーバは細菌が大好物なので、
ソフトコンタクトレンズに細菌が溜まると、
それを食べてアカントアメーバもどんどん増えて感染します。
アカントアメーバによく効く薬はないため、
一度感染すると失明のリスクが高い恐ろしい感染症です。
しかし、目の表面は、感染から角膜を守るバリアがしっかりしていますので、
ソフトコンタクトレンズに細菌やアカントアメーバが増えただけでは感染しません。
一般に、次の2つのことが起きると、感染が起きると言われています。
@細菌が増えること
A角膜に傷があること(感染への防御機能が低下するトラブル)
「私は目に傷なんかないから大丈夫」と思われた方もいるかもしれませんが、
昨今において、目の表面に「点状表層角膜症」と呼ばれる、
乾燥による傷を角膜に持っている方が実はとても多いです。
目が乾燥する病気、すなわち「ドライアイ」は、
本来は加齢とともに起きやすくなりますが、
現在は長時間のパソコン、スマホ、ゲームが
ドライアイの大きな原因となっているケースが多く、
ライフスタイルの影響が大きく関わっています。
コンタクトレンズを希望して来院される10代の男性、女性のかたにも、
「点状表層角膜症」を見つけることが増えてきました。
学校のタブレット、スマホ、ゲームなど
何時間も画面を見つめていることが原因となっています。
また社会人のかたも、長時間PC作業を行い、
プライベートでもスマホを使用するため、
ドライアイによる「点状表層角膜症」という傷は、誰でもなり得るものになっていて、
それぞれのライフスタイルとともに、
傷が良くなったり悪くなったりしながら、常に存在しているものになっています。
これらの傷が存在していても、感染さえ起こさなければ目が悪くなることはありません。
ですが、2Week、1Monthのケアが不十分で、
レンズに細菌が溜まってしまっている人は、
先述の@とAが揃いますので、角膜感染症を起こしてしまう危険な状態です。
コンタクトレズの処方をご希望のかたや、特に2Week、1Monthをご希望のかたは、
定期的に角膜の状態をチェックしてもらうとともに、
レンズとご自身の目のケアを正しく行って、
健康なコンタクトライフを楽しんでいただきたいと思います。
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