緑内障を治すことはできないの?|東戸塚の緑内障なら当クリニックにお越し下さい。

東戸塚田園眼科クリニック
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Q

緑内障を治すことはできないの?

質問 東戸塚で一人暮らしをしている母が緑内障になってしまいました。正直緑内障という名前は聞いたことがありましたが、それがどんな病気かまでは理解していなくて、母から失明をするかもしれない病気と聞かされて怖くなりました。
これから治療のためにずっと眼科に通わなければいけないとのことですが、緑内障を治すことはできないのでしょうか?本当に失明してしまうような病気なのでしょうか?治療はどのような方法で行われるのかも知りたいです。
私は、現在夫と子供の3人で夫の職場のある東京に住んでいます。父はすでに他界していて、結婚するときにも夫の許可も得て同居することをも提案しましたが、母が一緒に住んでもお互いに気を遣うだけだと言って、一人暮らしを続けることを選択しました。
しかし、もし失明という事態になったら一人にしておくわけにはいかないので、緑内障という病気のことについて認識しておきたいです。失明しないためにも、緑内障患者がこれから気をつけるべきことがあれば、それも併せて教えて欲しいです。
  • yajirusi
A

緑内障を完全に治すことばできません

残念ながら、今の医学では緑内障を完全に治すことはできません。ただし、眼圧をしっかりコントロールすることで、緑内障の進行を抑えることは可能です。
緑内障は失明する可能性のある怖い病気で、日本人の中途失明の原因の第一になっています。しかし、緑内障になったらいつか必ず失明にするということではなく、適切な治療をきちんと受け続けることで失明を避けことも、生涯現在と同じ見え方で過ごすことも十分に可能なのです。
緑内障が発見されたときにすでに見え方に異常がある場合は、見え方を元に戻すことは難しいですが、早期に発見すれば進行を遅らせる可能性が高くなります。
また、緑内障になって失明する危険性が高いのは、発見時の重症度の他に、高齢や高血圧、低血圧、糖尿病などが挙げられるので、高齢は仕方ありませんが、健康面に注意することが大事です。
緑内障は視神経に障害を負ったことで発症し、一度障害されてしまった視神経は元に戻ることはほぼありません。緑内障の治療目的は、視神経の障害の進行を防いで現在の視力や見え方を維持し、それによって生活の質を保つことにあります。緑内障の治療は、眼圧を下げることを目的に行われます。
緑内障の治療方法には、薬物治療、レーザー治療、手術があります。
緑内障の基本的な治療は目薬によるものです。緑内障の薬物療法で使用されている目薬は、プロスタノイドFP作動薬、プロスタノイドEP₂作動薬、炭酸脱水酵素阻害薬、ROCK阻害薬、副交感神経刺激薬など多くの種類があります。
緑内障のタイプや重症度、求められる眼圧、全身状態などを考慮しながら、医師が使用する薬剤を決定します。
病状をみながら複数の点眼薬を組み合わせて使用することも多いです。薬物療法では、点眼薬以外にも飲み薬を試用することもあります。
レーザー治療には主に二つの方法があり、一つは虹彩に小さな孔を開けて房水の流れを変えるというものです。多くの場合にこの方法が用いられます。
もう一つは、レーザートラベクロプラスティー(LTP)と言われる方法です。房水の出口である線維柱帯にレーザーを照射することにより目詰まりを通し、房水の流れを改善する方法です。
薬物療法やレーザー治療で十分に眼圧が下がらない場合や、副作用などで薬物療法が実施できない場合などに手術を行います。緑内障の手術には、大きく分けて「トラベクトーム」「iStent」の2つがあります。
トラベクトームはわずか1.7mmの切開創からできる手術で、侵襲が小さく白内障手術と同時に行うことが可能です。この手術は、認定試験をクリアした医師のみが行うことができるもので、切開創の小ささから出血の少なさなどにも配慮されています。
iStentとは、長さ1mm、重さ60マイクログラムで、医療用チタンでできている緑内障治療用の非常に小さなインプラントです。
iStentは、近年注目を集めている緑内障手術で、iStentを眼の中の房水を排出する組織にインプラントすることにより房水の循環を改善し、眼圧を調整します。手術後に眼圧が下がることにより、緑内障治療用の点眼薬の数を減らすことも可能です。
緑内障を進行させないためには、とにかく早期発見が重要です。40代の20人に1人が緑内障と言われているため、症状が出ていなくてもある程度の年齢になれば眼科で診てもらうことをおすすめします。
緑内障の進行は早期段階ではゆっくり進みますが、末期では進行が早いことが分かっています。
緑内障と診断されたら、医師の指示通りにきちんと定期通院しましょう。用事があるからなどの理由で通院を怠ったり、渡された薬を使用しなかったりするようなことは絶対に避けてください。
緑内障の治療は一生続くため、実際に多くの患者が通院を自己中断したり、薬を適切に服用しなかったりなどして失明に追い込まれています。

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