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田園通信

[眼科 東戸塚]

2024年06月20日

【後編】病気にかかりやすい黄斑のことを知ろう1-1 〜黄斑はとても大切な場所〜

東戸塚田園眼科クリニックです。
本日は、黄斑がかかりやすい病気と予防法についてご紹介させていただきます。
(「【前編】病気にかかりやすい黄斑のことを知ろう1-1」はこちら

黄斑【後編】
●黄斑がかかりやすい主な病気とは?
黄斑は、とても高い機能を持っている大事な部位なのに、構造的に弱く、光による酸化ストレスで病気にかかりやすい場所であることが分かりました。では、どんな病気があるかまとめておきましょう。どれも加齢とともにかかりやすくなる病気です。

@黄斑が弱くて起きる病気
目の中には透明なゲル組織である硝子体が詰まって網膜と接着していますが、加齢とともに硝子体は網膜から離れていきます。黄斑部から離れるときに黄斑の病気を引き起こします。

・黄斑円孔:硝子体が黄斑から離れるときに、中心部が引っ張られて孔があき、中心部が見えなくなります(中心暗点と言います)。治療は、手術で孔を閉じます。
・前膜:硝子体が網膜から離れるときに、黄斑表面に薄い膜が残ります。この膜が徐々に厚くなり収縮して黄斑部に力が加わり、しわができたり、分厚くなったりします。症状は、まっすぐな線が歪んで見えたり、ぼやけたりします。治療は、手術で黄斑前膜をはがします。

A黄斑が光に負けて起きる病気

・加齢黄斑変性:光による酸化ストレスの影響を取り除く力が落ちて、黄斑部の土台が破綻し、土台から新生血管が生えてきます。この新生血管は、もろいため、破れて出血したり、血液成分が漏れて網膜の下に溜まったりします。この影響で、中心部が見えにくくなったり、歪んで見えたりします。

●どうすれば黄斑は守れる?
黄斑の病気で何より重要なのは、病気の早期発見です。最近は、目の奥のOCTという断層検査が普及しましたので、この検査を受ければたちどころに診断が付きます。見え方で何か気になったら、すぐ眼科受診しましょう。特に、気を付けたい黄斑疾患の症状をまとめます。

・変視症:まっすぐな線が歪んで見える症状。カレンダーなどを片目ずつ見ることで気が付きやすい。
・中心暗点:見たいところがぼやけたり、欠けて見えたりします。

●黄斑によい生活とは?
加齢黄斑変性は生活習慣病と言えます。なぜなら、喫煙や栄養の偏りが危険因子であるからです。逆に言うと、禁煙し、野菜や果物や魚など健康に良いバランスの取れた食生活は、黄斑にもよく加齢黄斑変性を予防する効果があります。詳細は、別の田園通信記事で説明予定です。

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