[眼科 東戸塚]
2023年10月06日
ものもらいってどんな病気?症状から治療法まで解説!【症状編】
東戸塚田園眼科クリニックです。
まぶたが腫れてしまうことは、誰でも経験のあることだと思います。
実はまぶたは、色々な病気が起こりやすい場所になります。
なかでも代表的な病気が、俗称「ものもらい」です。
地域によって呼び方が異なり「ものもらい」という場合が多いのですが、
他にも「めばちこ」や「めいぼ」など、呼び方が違う地域もあります。
それだけ昔から身近な病気だったことがわかります。
実は「ものもらい」は、麦粒腫と霰粒腫という2つの病気を含んでいます。
どういうことなのか…?
どちらの病気も、「まぶたが腫れる」という症状と、
まつ毛の付け根の1か所に問題が起こっている、という症状が共通だからです。
【ものもらいの種類】
・麦粒腫(ばくりゅうしゅ):常在菌の感染症
@外麦粒腫(がいばくりゅうしゅ):まつげの毛根付近の脂腺や汗腺の感染
A内麦粒腫(ないばくりゅうしゅ):マイボーム腺の感染
・霰粒腫(さんりゅうしゅ):マイボーム腺の目詰まりで、脂の塊ができる
※マイボーム腺については、本記事の後半で詳しく解説しています。
【ものもらいの症状】
・まぶたが腫れる
・まぶたが赤くなる
・まぶたが痛くなる場合が多い
・めやにが増えることがある
・まぶたの中で固まった脂が、表に出てくることがある
麦粒腫は感染症ですが、人からもらったものではなく、普段から私たちの目に住んでいる常在菌が増えて起こります。
このため人にうつることはありません。
この常在菌は免疫が落ちたり、目の表面の環境が悪くなると急増して感染してしまいます。
※常在菌についての詳しい解説はこちら
また、ものもらいを知るためにもう一つ大事なのが「マイボーム腺」です。
マイボーム腺とは、まぶたの内側寄りにある脂を出す脂腺で、
普段は透明なさらさらした脂を出して、目の表面の涙の蒸発を防いでいます。
マイボーム腺はまつ毛の付け根の内側に出口があり、
この出口付近に感染が起きたものが内麦粒腫で、
常在菌の悪影響で脂の流れが悪くなり、詰まってしまったものが霰粒腫になります。
「ものもらい」とは言うけれど、決して人からもらったものではなく、
元からいる常在菌が原因で起こる病気なんですね。
【参考文献/ものもらい@】日本眼科学会
【参考文献/ものもらいA】日本眼科学会
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